第12回元気戦略セミナー
アメリカの中小企業政策に学ぶ!
〜中同協アメリカ視察報告会に会内外から35名が参加〜

 去る2月4日、千葉県青少年女性会館にて、中小企業元気戦略セミナー(中小企業振興条例・中小企業憲章学習推進本部会議主催)が開催されました。
 今回の企画は、「中小企業憲章アメリカ視察報告」です。視察団の団長として昨年10月に渡米した潟qロハマ広浜泰久氏(千葉同友会会長・中同協幹事長)に報告いただきました。
 外部からの関心も高く、会員以外にも、千葉県商工労働部より2名、政党より3名、新聞社より2名、中小企業団体中央会より1名の参加があり、総勢で35名となりました。
 視察の目的は長い歴史を持つアメリカの中小企業政策を調査研究すること、そして今日の世界経済の中で中小企業の役割は何か再確認することです。
 視察団は八日間をかけて連邦中小企業庁や全米独立企業連盟、全米女性経営者協会などを訪問。その全体を通して感じたこと、考察されたことを中心に話していただきました。

PDCAに基づく中小企業支援

 アメリカでは「中小企業が雇用を作ってきた」という認識のもと、企業家精神を大切にし、企業家を尊敬する風土があります。
 そしてそれを具体的政策につなげる仕組みとなっているのが@連邦中小企業の権限と充実した支援体制A連邦中小企業庁と別組織であるアドボカシーオフィスのはたらきなどです。
 @の具体例として、例えば事業融資は貸し付けや保証、ベンチャーキャピタル含め八百億ドル(現在の日本円にして約6兆6500万円)ほど。政府調達は目標値が定められ、中小企業から23%、女性経営者から5%、など具体的数値で目標を設定・管理する仕組みが出来ているのがアメリカの特徴ということです。
 また起業に関しての手厚い支援も特徴的で、中小企業支援センターのほか、女性ビジネス支援センター等も充実しており、基本的には無料で事業プランやアドバイスを受けられる環境があります。
 そしてAのアドボカシーオフィスは、中小企業の立場から全ての立法をチェックし、連邦政府への訴訟を支援することもできる法的権限と強い独立性を与えられています。こうした機関によって中小企業を外部環境から守り尊重する仕組みが作られているのです。

  比較から見える同友会の課題と先進性 

 しかしながら、支援策が充実し、中小企業家が敬われる土壌がある一方、アメリカではリーマンショック以降企業数が激減し、それに伴って経営者団体への加入数が減少しているという現状もあります。
 全米独立起業連盟も経営者団体のひとつですが、入会目的が即物的メリットに求められがちであり、加盟数は半減。アメリカでは企業家の成功=金儲けである側面が強いため、同友会理念のような考え方からはかなりの隔たりがあるようです。そういった面では同友会の先進性を感じることもできたとのこと。
   広浜氏は、今後の同友会の課題として、@より広く高いレベルの政策提言、A起業の支援、B企業家精神の昂揚が求められるとまとめられました。